HUCK FINN LIVE REPORT

2001/8/19(SUN)
[HUCK FINN STYLE-COMMON THE ORIGIN PUNK GIG!!-]


[DELTA][ROTARY BEGINNERS][CALUSARI][JASON LEE][ZYMOTICS]

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1ヶ月振りのライヴ・レポートの舞台は[HUCK FINN STYLE “Common The Origin PUNK GIG!!”]その名の通りハック フィンの企画。原点は同じ、PUNKというコンセプトに基づいて今回この5バンドの出演となった。ビッグネーム、豪華キャストかつハックでしか味わう事は出来ない貴重なGIGの幕開けだ。

[Jason Lee]

 ポップでキャッチーな中にハードでダイナミックな音色を放つ「Jason Lee」で始まった。疾走感が溢れる軽快な御機嫌サウンドにのって心のスピード・メーターは緩やかに加速していった。メンバー8人(本日は)8種の個性はぶつかる事なく、1つとなって表現されていた。大人数なのに誰一人として霞むことがなく感じられるのは彼らにしか味わえない。ちなみに、私が思うステージ・アクション・ベスト5に入るヒロタくんは、今回も癖のある奇才なアクションで魅了させてくれた。

[CALUSARI]

 そして、一気にダークな闇に包まれた暗黒魔界へ連れ去っていくかの様に、音が鳴り響き始めた[CALUSARI]。ジャンルという音の分類わけや固定概念なんてクソ食らえ!って思わさせる。体の筋肉を奮い立たせる音の塊。彼らの言葉は、弾圧という見えない空気爆弾となって脳に心臓にと投げ込まれる。そう、まさにCALUSARIという名の音で全神経を支配し、片っ端から切り刻まれてしまった。

[ZYMOTICS]

 ストイックでザックリと大胆でストレートな音と、なんとも云えない独特な乾いたベールで包み込んだ空気を併せ持つ音風を送り込んできたのは[ZYMOTICS]。彼らにはなんだか都会的な印象を受けてしまう空気ってものがある。滑稽に思わせる他に似つかわない独特な歌声は、一度ハマると抜け出せない。それに加え、吸い込まれそうな世界観をこれでもか!と云わんばかりに見せ付けてくる。そして、体ごと全てを持っていかれた。

[ROTARY BEGINNERS]

単車でハイウェイをブっ放すかのように音の波を引きつれてきた[ROTARY BEGINNERS]。その波は意図も簡単に私をさらっていった。言葉と云う武器で脳と心臓の奥へ奥へと突き刺す。そして力の音で全身に響かせた。ロータリー節とも言えるリズム、共感をも得られるライヴ観はなんとも云えぬ心地良さがあった。そんな彼らに、男のエロスさえ感じてしまう。急激に快速に加速していった充実感や満足感を与えてくれた彼らは、嵐の様に走り去っていったみたいだった。

[DELTA]

 爆撃弾の襲撃をも思わせるもの凄い勢いで、いよいよ本日最後となった[DELTA]が始まった。しなったムチで体を叩きつける様な音のライン。それはとても軽いモノなのに、なぜだか鉄や鉛の様な重みがずっしりと体の芯に残る感じがした。次から次へと襲い掛かった芸術的とも云える無数の音の刺激技に興奮しない訳がない。彼らは、力強さだけではなく男の美しさも感じないわけにはいかなかった。彼らにしか味わう事が出来ない、そんなライヴだった。

 いつもより少し長めのライヴとなったがそんな事まったく気にさせない、むしろ足りないぐらいだった。今日は‘70年代’80年代‘90年代そして現在をリミックスした感じに思える日だった。嬉しかったのはお客さん。世代を超えて、厳選されたPUNKな人達がたくさん集まった事。出演者もお客さんも凄く楽しんでいる雰囲気に見え、無事、大成功に終わることが出来た。と、同時にもっともっと盛り上げたいと言う欲や期待感だとかが込み上げてきた。でも、本気で楽しめた事、幸福感と喜びでいっぱいになった気持ちを今、私は噛み締めている。出て下さったバンドの方々、遊びに来てくださったお客さん、本当にありがとうございました。

(HUCK FINN STAFF)

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